マンション管理支援

【マンション管理士】

　マンション管理士とは、専門的知識をもって、管理組合の運営その他マンションの管理に関し、管理組合の管理者等またはマンションの区分所有者等の相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うことを業とする者です。
　これらの業務ですが、マンション管理士ではない者でも行うことができます。とはいっても、マンションに関して何の知識もない者が簡単にできるような業務ではありません。マンション管理士以外の専門家としては、建築士や弁護士等が挙げられます。

【マンション管理支援】

　現在、ほとんどのマンションで、マンションの管理を管理会社に委託しています。なかには「自主管理」といって、管理会社に委託せず、管理組合だけでマンションの管理を行っているマンションもあります。しかし、この「自主管理」は、全体から見ると少数です。
　ここで「管理会社に頼んでいるんだから、マンション管理士なんていらないのでは？」という意見もあるかと思います。確かに、管理会社がきちんと普通に仕事をしてくれて、管理上のトラブルが何もなければ、マンション管理士はいりません。
　でも、管理会社に対して何一つ不満がなく、管理上のトラブルが全くないマンションは、残念ながらこの世には存在しないでしょう（どこかにあったとしたら、それはとても幸せなことです）。あなたのマンションはいかがでしょうか。

　管理会社に不満がある場合でも、管理会社に管理を「丸投げ」している限り、状況は何も変わりません。そこで、その「丸投げ」状態から抜け出すための第一歩として、区分所有法など最低限の法令とマンションのルールである管理規約について勉強しましょう。現状を変えるためには、やはりある程度の知識が必要となります。ここで、もしかしたら管理規約の不備が発見されるかもしれません。そんなときはマンション管理士等の専門家に相談してください。

　その後、管理会社との管理委託契約の内容をチェックしてみましょう。このチェックですが、管理会社とケンカをするためではありません。管理会社との契約を解除して、自主管理にするためでもありません。今後も管理会社といい関係を続けていくためのチェックです。何かしら相手に対して不満を持っている状態は、決していい関係とは言えませんからね。
　もしかしたら、管理会社に委託する必要のない項目があるかもしれません。無駄な委託費を払っている可能性があります。やはり管理委託契約の内容チェックは必要です。そして、その管理委託契約について分からないことがあったときにも、マンション管理士等の専門家に相談してください。

　一人のマンション管理士にできることは限られています。マンション管理士だけで全てを解決することはできません。建築士や弁護士等の協力が必要になることもあります。ただ、マンション管理に関して最初に相談する専門家としては、マンション管理士が適していると思います。「管理会社に任せっきりは嫌だ」「でも何をどうしていいかわからない」という管理組合は、マンション管理士に相談してみてください。